自動車税の支払ができずにいると車を没収されて二束三文で売却処分されたり、給与口座を差押えされるうえに勤務先に滞納し続けている事実を伝えられてします。
そんなことになれば、「借金」「クビ」の2重の苦しみにまっしぐらです・・・そんな最悪の事態を避けるためにもぜひ以下の情報を参考にしてみてください。
もくじ
まずは自動車税の納付についての基本情報から
自動車税の納付用紙はほとんどの場合5月に入れば送られてきて支払期限は毎年5月31日と決まっていて、4月1日時点でお車を所有されている人に納付用紙が送られてきます。(普通車でも軽自動車でも同じ)
ただし、一部の都道府県では6月にならないと届かないエリアもあったり、納付期限が6月1日というケースもごく希にあるようです。なお、納付期限につきましては必ず納付用紙で確認をしてください。
本来なら、支払方法は指定の「銀行(ゆうちょ銀行含)」「コンビニ」「ペイジー」「クレジットカード(納付期限の2週間前まで)」「YAHOO!公共支払い」でも支払が可能ですが支払期限を過ぎている場合には県税事務所でしか納付ができなくなります。
自動車税を払えずに滞納したらどうなる?
- 7月頃に最初の督促状が来ます(納付期限の2ヶ月後が目安)
- その後、督促状が2~3回届く(絶対ではない)
- 放置すると差押えになる(会社にバレることも)
※督促状の名称は「催告状」という名前で書かれている場合もあります。
恐ろしいのは、2回目や3回目の督促状が送られてこないケースでして、ネット情報によくある「うちは3回目が来た時に払った」なんて情報を過信していると、2回目を無視した直後に差押えが始まるといった予想外の展開になることもありえます。(絶対に3回送られてくるという補償はありませんのでご注意ください。)
封筒の色が今までと違っていたら即開封を!
滞納を続けているといよいよ最後には差押えについて予告をしてくる申告な文章が送られてきます。封筒の中に入っている文面も赤い用紙を使っていることが多く、初めて見た人はドキッとされる方がほとんどだと思います。
この時の封筒は他の税金の場合と同じでピンクか黄色の目立つ色の封筒で届くことになります。いよいよ差押えについての「予告」になりますが、まだこの時点では数日内に行われるというわけではなく、最後の警告の意味として送られてくるイメージです。
ただしその文面には「◯月◯日までに納付がない場合には」と、しっかりとクギを刺してきているため後日に差押えに来られても文句は言えません。
滞納した場合には延滞金がかかる?
税金を払い遅れた場合には遅延金として数%かかってきます、これは自動車税も同様で年率では9.1%となりますが、納期限の翌日から1ヶ月間だけは2.8%と低めにしてくれています。ちなみに数百円程度の遅延金は請求はされません。
差押えと同時に届く支払勧告の通知書
自動車税滞納が原因の差押えの場合には、お乗りの車を没収されるケースもあります。
TVで見たことがある人も多いと思いますが朝の5時などの早朝に裁判所職員と執行官が突然自宅にやってきて、タイヤロックをつけられたりと、近所住に知れ渡るような派手な差押え作業が繰り広げられます。
また、差押えには車以外にも不動産や銀行口座などいろいろな種類があり、給料が入る口座や預貯金がある銀行口座を差押えられる可能性もあります。(すでに車を処分していたり差押えを逃れるために隠している場合が多いようです)
ただし、多くの場合には差押さえると同時にその口座がどれかを知らせる通知を届けてくれ、この時点ではまだお金を引き出したりはされてはいないはずです。それに、引き出しをする前の最後のチャンスとして「◯月◯日までに納付をすれば口座からお金は引きません」という内容の注意書きがあるはずです。
給与振込の口座を差押えられると会社に知られてしまいます
自分の給与口座を差押えられても勤務先の会社には知られないと勘違いされている方も多いようですが絶対にバレます!なぜなら会社に対して「◯◯さんの口座を自動車税滞納のために差押えしましたので、次回の給与は指定口座にお支払いください」と連絡が行くからです。
私の知り合いはこれがきっかけで一人は左遷され、もう一人はこれを都合良く理由にされてリストラ対象にされました。(仕事は普通にできたそうですが誰か1名辞めさせる必要があったそうで、会社からすると渡りに船だったようです。)
給料を差押えられても食費や家賃は残してもらえます
給料を差押えられるとなると普通はタダ働きをするようなイメージになると思いますが、実は税金滞納時の給与差押えは毎月の給料の4分の1までしか取れないことになっています。
なので、他に大きな借金返済先などがなければ普通は家賃も払えますし普通に食事費用も確保ができます。
全額を奪えば自己破産などに陥る恐れがありますが、せめてそれだけは避けようとする配慮のようです。
差押えにが目の前に迫っているのに払うお金がない時は
差押えが迫っているなかで、どうしても支払をする現預金がない場合には、車を売却するかキャッシングを利用してひとまず支払いを終えてしまうしかありません。
もし今お乗りの車にローンが沢山残っている場合には売却は難しいのでキャッシングしか手はないかもしれませんが、審査申し込みから遅くても翌日には現金を借り入れできるので車を売るよりも素早く対応はできます。(ただし審査に通過しなければ借り入れはできません。)
また、車を売る場合には複数の買い取り専門店から査定結果をもらって比較をしてみないと大損する可能性があるので要注意です。なぜなら買い取り店によってその時々で欲しい車が異なるために、同じ車でも買い取り額が30万円も50万円も違いが出ることがよくあるからです。
差押えがはじまったら止める手段はない?
差押えのための裁判所のスタッフや執行官が訪問してきたら、それを止める方法はたった1つしかなく、その場で現金払いをするのみです。例えば「今から友達にお金を借りる」とか「家族が帰宅したらお金を払える」なんて理由はもはやその状況では聴く耳をもってはくれません。
もし手元に現金がなければ車をレッカーで運ばれてしまったり、家の中の家電製品や換金性がありそうだと判断された物なら趣味の物品も対象となり、差押えしたことを証明する紙(A4サイズに10枚分サイズのシール)を貼られ、差押えリストに記入もした後にそのリストは壁に貼り付けされます。
ドラマなどでは赤い紙を貼るシーンがありますが、現実には白色だそうです。なお、その紙(シール)を貼られてしまうと、いくら自分の物だとしても勝手に剥がすことは法的に許されません。また、剥がせば破れるようになっているのもこの差押えシールの特徴となっています。
差押え前でも自動車税未納なら車検を受けられなくなります
車検を受ける際には「自動車税納付証明書」が欠かせません、そして「前年の納付証明書」は使えないので車検は受けられずに必然的に車検切れの車となってしまいます。
仮に車検が切れた車を運転してしまうと「無車検車運行行為」として交通違反キップを切られてしまいます。
無車検車運行行為の罰則・罰金は?
なんと・・・6か月以下の懲役または30万円以下の罰金、そして免許は6点引きとなります。これでは自動車税の金額どころの話ではなくなります。しかも無車検車運行の場合には「48時間以内の勾留」をされます。つまり留置所に入ることとなり、会社勤めをされている場合には下手をすれば会社をクビになることもありえます。
さいごに
ここまで自動車税の支払が困難な場合の対処方法を紹介してまいりましたが、これでもダメな場合には都道府県税事務所の担当部署まですぐに連絡・相談をしてください!
(多くの場合には「自動車税事務所」や「自動車税課)
いざ連絡をしてみれば思いもよらない減額措置などで対処をしてもらえる可能性があるかもしれませんし、差押えの予定を先送りしてもらえたりとあなたにとって損はないはずです。